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原発閉塞隅角緑内障はどんな病気


緑内障で「原発」と使われることがありますが、この原発という意味は原因がわからないことで、緑内障の約 9割以上は原発緑内障を患っている人です。

原発緑内障には「原発開放隅角緑内障」と「原発閉塞隅角緑内障」の2つのタイプがあり、この2つは全く違うタイプの病気といってよいほど病気が起こる仕組みや治療法が異なります。
1.分類

ここでは原発閉塞隅角緑内障とはどんな病気なのか解説します。


原発閉塞隅角緑内障とは

原発閉塞隅角緑内障は、眼圧を調整する房水の経路である隅角が狭まり同じ排出路である線維柱帯が虹彩によって塞がれて、シュレム管から房水が流出されずに眼球内に房水がたまり、眼圧が上昇しすることで視神経が障害される病気です。

生まれつき隅角が狭い人がいるほかにも、年とともに水晶体が厚くなり虹彩が押されて隅角が狭くなる場合が多く、高齢の女性や遠視のある人におこりやすいといわれています。


原発閉塞隅角緑内障には「隅角が徐々に塞がる慢性型」と「隅角が急激に塞がる急性型」があります。

慢性型原発開放隅角緑内障 と同じ経路をたどりますが、急性型は急激に眼圧数値が上昇し、正常であれば10~20mmHgなのに対して50mmHgと高く極端に高い場合は100mmHgに上昇することもあるため、治療が遅れると数日以内に失明する可能性があり注意が必要です。


原発閉塞隅角緑内障の症状

原発閉塞隅角緑内障は、40歳以上の遠視の女性に多く精神的ショックや疲労、喘息などが引き金となって突然の激しい頭痛や嘔吐などの症状に襲われます。

急性型の症状は、突然の激しい目の痛みがおこったり、充血や目のかすみ、頭痛や吐き気を伴う急性緑内障発作がおこりますので、発作がおきたらすぐに眼科で治療が必要となります。

慢性型の場合は、原発開放隅角緑内障と同様の症状がおこり、目が重い、目が疲れやすい、肩がこるなど眼精疲労の症状があらわれることもありますが、眼圧は急上昇することはないので、多くの場合はかなり症状が進行するまで自覚することはありません。


原発閉塞隅角緑内障の原因

構造的には、房水が瞳孔から前房に流れる時の抵抗が大きいため、眼圧が高くなって、虹彩の根元が前の方に押しやられ隅角が塞がれることが原因であると考えられます。

眼圧を調整する房水の経路である隅角が狭まることにより線維柱帯が虹彩によって塞がれ、シュレム管から房水が流出されずに眼球内に房水がたまることにより眼圧が上昇し視神経が障害され視野が欠けていきます。

2.6.眼球 2.6b急性緑内障


原発閉塞隅角緑内障の治療

原発閉塞隅角緑内障の治療はレーザー虹彩切開術や狭くなった隅角を広げる手術が行われます。

この治療法はレーザー光線を使って虹彩に小さな穴をあけ、房水の流れるバイパスを作り隅角を広げて眼圧を下げます。

この治療には問題点があり、この治療を受けた数年後に角膜内皮細胞が極端に減少してしまう人がいることです。角膜内皮細胞が少ないと、角膜を透明に保つことができずに濁ってしまうために視力が非常に低下し角膜移植が必要となるのです。

この問題を解決するために、隅角を圧迫して閉塞の原因となっている水晶体を除去する手術が行われています。


急性型のタイプで、急性の発作により眼圧が高くなりすぎて角膜が濁りレーザー光線が通らない場合は、レーザー虹彩切開術が行えないので、このような場合には先に点滴をして眼圧を下げ角膜が透明になってから手術を行います。


慢性型のタイプでは、フィルターの役割をする線維柱帯部分の目詰まりが強く眼圧が十分下がらないケースがありますので、このような時は薬を使って眼圧を下げます。点眼薬と内服薬があり薬によって房水を排出する量を高めたり、房水ができる量を抑えたりする働きをします。


隅角の癒着が強い場合は、隅角に癒着した虹彩を特殊な器具ではがす隅角癒着かい離術があり、この時隅角を十分広げるため一緒に水晶体切開術を行うのが一般的です。

これは線維柱帯切開術と比べて合併症が少ないので、癒着が軽い場合は効果的ですが入院が必要になります。


閉塞タイプは基本的に手術を行いますが、どの方法で治療するか眼圧の目標値をどの程度にするかは病気の状態によっても異なり、年齢や生活環境なども考慮しながら効果が高く副作用や合併症の少ない方法を選びます。

緑内障の治療は、白内障の手術のように治療をすれば見えるようになるものではなく、目に残っている機能がそれ以上悪くならないように維持するために行うものです。

それには医師と相談し合いながら一生涯続く治療が必要となることを理解してください。



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